パンを焼くこと
振り返るにはまだ早いですが、震災数日後のことを少し。
これまでに経験のない、交通網や電気供給の混乱の中で、
自粛ムードもまたピークで、私自身もあまり余裕がなく、何もかも我慢してすごしていた時期。
今後のレッスンはしばらく無理、という判断をしなければいけなくて、ちょっと気持ちも下がり気味でした。
でも、そんな中でも、パンが焼きたい！
と思っていました。
趣味で遊ぶのとはちがうから。
炊飯器でご飯を炊くのと一緒だから。
自問自答して、パンを焼きました。
表面では元気にしていたつもりでも、パンを焼くことで、元気が「回復」していることがわかります。いつもの習慣で、途中過程の写真を撮ったり、仕上がったパンを並べてカメラにおさめたりしていたら、すごくすごく元気になってきました。
「パンを焼くこと。」
「写真を撮ること。」
その二つをしていると、気持ちも明るくなり癒されました。
私にとっての元気の素なのかな、と感じた一件でした。
（簡単なパンで、しかも携帯写真ですが）
ネット上の空気が読めないわけじゃないのですが、震災関連ツイートのなか、思い切って「今焼いてるパン写真」をInstagramとツイッターにupしてみました。
返ってきた言葉は、意外にもみな好意的で「またアップしてくださいね」「元気になりました」「楽しかったです」と、言っていただけました。
こういう形でも元気が届くのかな、と知った瞬間でした。
自分にできること・・・まだまだ模索中です。
節電と募金、そして笑顔でいること。
「パンを焼くこと」も条件付きで追加してみよう。
* * *
話は変わりますが、今年、私の決めた目標は、
「前へ進もう！」
でした。
毎年、具体的な内容ではなくて、アバウトな、いわば標語みたいなもの。
でもこれ、
今の私に言われているような、そんな気がします。
少しずつだけど、前進、していきたいです。
こんな時だけど。こんな時だからこそ。
さ、今日も頑張ろう！
■プロフィール ■
こんにちは、上田まり子です。1997年からウェブサイト「まりの部屋」でホームベーカリーのレシピ＆情報サイトを運営。レシピ本著書9作。
このブログでは、教室のお知らせやレポートのほか、普段焼いているパンをつれづれに綴っています。息抜きの写真さんぽの様子もときどき載せています。
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